一方通行なアルバムレビュー

sens unique しゅうくによる、自分のiTunesの曲を上から順に聴いていき、一方的に感想を綴るブログ。

The Cure/Disintegration

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New OrderCocteau Twinsと並んで、New Waveでは最も好きなバンドのひとつ。

「Disintegration」はそのThe Cureの中でも一番好きなアルバム。


メンバーチェンジが激しいバンドですが、誰が入ってもそのメンバーのプレイヤーの特性を生かすというよりは、ある意味オーケストラ的に曲に必要なアレンジを忠実にこなすことを徹底させることで出来上がっている音楽性だと言え、そこがとてもたまらないポイントです。
しかもアレンジそのものは誰でも演奏出来そうな単純なもので、かと言ってフックが効いてるわけでもなく、普通のミュージシャンならあまりに凡庸で刺激がなく思い付いてもレコーディングに採用しないようなフレーズを延々繰り返し演奏し、それを全楽器でアンサンブルにすることで何故か曲になってしまうという不思議なバンド。
Robert Smithの歌メロも特に際立ったところがなく、なにもかもがミニマルに構成されていく。
ジャーマンロックにはこういったミニマルなバンドはいくつもありますが、いかにもイギリス的な音色の選び方、リバーブ等のエフェクト、そしてRobert Smithのキャラクターでこういう曲をやってしまうというところがほんとに面白い。


冒頭の「Plainsong」「Pictures Of You」「Closedown」3連発を初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れられませんし、最後の5曲「Prayers For Rain」「The Same Deep Water As You」「Disintegration」「Homesick」「Untitled」のディープで力強い流れは圧倒的。
いつまでも聴いていきたい名盤。