一方通行なアルバムレビュー

sens unique しゅうくによる、自分のiTunesの曲を上から順に聴いていき、一方的に感想を綴るブログ。

The Cure/The Head On The Door

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The Cureの中でも一番カラフルなアルバムじゃないでしょうか。

どうかしたのかと思うぐらいポップな「In Between Days」から始まり、琴のような音色のシンセが印象的な「Kyoto Song」、フラメンコ風のギターで引っ張る「The Blood」、キュートと言ってもおかしくないワルツ「Six Defferent Ways」、彼ららしいダークなイントロで始まりながら歌い出しがGO!GO!GO!ってオイって突っ込みたくなる「Push」、Japanese Whispersに入っててもおかしくないダンスナンバー「Baby Screams」、60年代アイドルポップスのような「Close To Me」、正統派な「A Night Like This」、中期ビートルズのようなファズベースで1曲通してしまった「Screw」、唯一これまでのThe Cureの面影が色濃く曲としても力強い「Sinking」…と全曲コメントしてしまいたくなるほど。


ただ面白いのが、これだけカラフルに印象の違う曲や音色を並べておきながら、シンプル過ぎる各楽器のアレンジや、繰り返されるフレーズ、キャッチーなのに歌メロとしてよく聴くとメロディがあってないようなRobert Smithのボーカル等、曲の構造は初期から一貫して変わってないところ。
つまりどんなスタイルでもThe Cureとして料理してしまえるところに、とても安心感を覚えます。
イントロがやたら長く、歌が入ってても入ってなくてもいいような造りなのに、ボーカルはRobert Smithじゃないと成り立たないというところも面白い。
上記のようなところが、デジタルとアナログの分量が違うだけで、基本的にはNew Orderと同じような魅力のあるバンドです。